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時系列順 記事一覧
◆ …メインストーリー ◇ …サブストーリー Stage1 海と砂の街 クベース 異世界に舞い降りた飛鳥。仲間になってくれたリンとともに旅立ちの準備をしていると、 街の人の不思議な慣習を目にするのだった。 + 開閉 ◆クベース 飛鳥-1 ◆クベース 有羽-1 ◆クベース 飛鳥-2 ◆クベース 飛鳥-3 ◆クベース 有羽-2 ◆クベース 飛鳥-4 ◆クベース 幕間 ◇最後の旅のはじめの夜 ◇海淵の仔 Stage2 街燈樹の町 ナバト 仲間を集めたいと言う飛鳥にリンは冒険者ギルドを紹介する。 旅の道中で出会った、怪物退治を仕事にする見透を仲間にしたいと考えるが…… + 開閉 ◆ナバト 有羽-1 ◆ナバト 飛鳥-1 ◆ナバト 有羽-2 ◆ナバト 飛鳥-2 ◇回想 第n-1試行 ◇お前の旅の目的は(4) ◇無欲な男は寂しがり Stage3 カーニバルの町 カンタード 賑やかな街に着いた一行。飛鳥の荷物を盗んだ少年を追いかけ、 少年をとっちめると、そこには孤児院があった。 + 開閉 ◇お前の旅の目的は(1) Stage4 華と森の街 ティカ
宮間 怜一
2023年3月2日
海淵の仔
海のど真ん中で、子供を拾った。 東の港から戻る船旅の途中、オルカンシアの群れに遭遇した。群れというより、何かに群がっていると形容するべきか。──その中心に、人間の子供が浮いていた。 オルカンシアたち海獣の類いは、自分の子供の呼吸を助けるため、水面へと押し上げる習性がある。稀に同じ要領で他の生物をも助けることがあるとは聞いていたが、実際に目にしたのは船に乗るようになって十数年、初めてのことだった。 少女は多少体温の低下がみられたが、命に別状はないそうだった。 ただ、目を覚ますのには時間がかかった。海から少女を引きあげた際、少女はオルカンシアによく似た形状の、大きな真っ黒い浮きにしがみついていた。少女は海の只中、魔法でこの浮きを造り出し、それによって魔力切れを起こしてしまったのではないか、というのが船医の見解だった。 オルカンシアは俺たち船乗りにとって身近な生き物にして、俺たちの航海を見守る神の使いだとも言われている。他に船も何も見当たらない中、オルカンシアに囲まれて独りこんな沖に浮かんでいたこの子供を、うちの船員どもは神の子かはたまた妖物
宮間 怜一
3 日前
はじめのはなし
少女は『平凡』という言葉が嫌いだった。 教室にいる他の人間と自分を比べ、誰かほど突出して優れた点もなければ突出して劣った点もない自らのことを『無個性』であると感じていた。『普通』や『平凡』という言葉を嫌悪し、それらの言葉がふさわしい自分自身のことも、少女は忌み嫌っていた。...
宮間 怜一
2025年7月9日
お前の旅の目的は(4)
「へぇ、そういう区別なんだ」 「……お前は、どういう定義だと思っていた?」 「うーん、プロかアマか、かな? それをメインで仕事にしている人が傭われ」 「じゃあ旅人の本業は?」 「旅だろう」 「そういうことだ。傭兵(おれたち)は依頼人の旅路に付き添い、時に道を教え、時に障碍を...
宮間 怜一
2025年6月3日
お前の旅の目的は(3)
「『俺の旅』じゃなくて、『芽留の旅』なんですよね」 「芽留の?」 「ええ。俺と芽留はいとこ同士なんですけど、芽留の両親がちょっと気難しい人たちで。外で遊ばせない、旅行やお出かけもしない、勉強や習い事は家庭教師、みたいな」 「それは……」...
宮間 怜一
2025年6月3日
お前の旅の目的は(2)
「アタシ? アタシはねぇ、いくつかあるけど、やっぱり一番の要因は飛鳥かしら」 「そうか」 「今までも、友達や親しい人がいなかったわけではないんだけどね。こんなに気の合う人って、なんだか久々で」 「……ずっと前から、友人だったみたいな感覚?」 「そうそう!...
宮間 怜一
2025年6月3日
お前の旅の目的は(1)
「お前、なんでついてきたんだ」 「なんでって、そりゃ金のためよ」 「……怪物駆除か」 「おう。──オレはバカだし、ナリもガキっぽいから、町の大人にゃナメられててよ。町じゃあ働いても、ろくに稼ぎを貰えねェ。そんなオレに、バカでもガキでも金を稼げる、実力主義の世界を教えてくれた...
宮間 怜一
2025年6月3日
かたちの違う 誠実な人
『好きだよ』と、そいつは軽々しく口にする。 曲がりなりにも異性で、俺には散々『お前が嫌いだ』と言われていて、周りには自分を好いている人間が何人もいるにも関わらず。 「なんで、よりによって俺に言う」 「というと?」 「誰とは言わないが、もっと言うべき相手ってのがいるべや」...
宮間 怜一
2025年4月20日
ナバト 飛鳥-2
暗くなるにつれ、森は姿を変えてゆく。普通の木々に混ざって生えていた妙な形状の細い木は、景色と反比例するように少しずつ柔らかな光を灯しはじめた。 「……これって街灯? それとも木?」 「たぶんそういう種類の木なんじゃないか?...
宮間 怜一
2025年3月9日
ナバト 有羽-2
「なんだそれ」 「よくあるでしょこういう水晶玉。今でない時間や、この場でない場所を遠隔で覗ける感じの。……宙に浮く画面とかの方が今っぽいかな?」 「いやどっちでもいいけど」 どうやらこいつは気遣いというものを覚えたらしい。俺がいつまで経っても外に出れないことに対して文句を...
宮間 怜一
2025年3月9日
ナバト 飛鳥-1
静かな雨が降っている。リンが魔法で傘を作ってくれて、相合傘しながら森の中を進んでいた。 「便利だね。傘」 「でしょ。飛鳥は魔法使える?」 「い、一応」 「どんな?」 「えーとそのー……み、見たことある魔法を、真似できる、みたいな?」 「へえ! 器用だね」 「そう?」...
宮間 怜一
2025年3月9日
ナバト 有羽-1
「あのさあ、なんでまたこの部屋なん?」 前回あれからどうなったかを、読者諸賢にはご説明しよう。 シュロ・マリアンというこの変な男は、この物語における倒すべき黒幕・ラスボスとしての役目を全うすることを望んでいるらしい。ところがその意気込みとは裏腹に、この寝呆け野郎には服装...
宮間 怜一
2025年3月9日
クベース 幕間
「僕の名前はシュロ・マリアン。この世界を滅ぼさんとする魔王さ」 この常に眠そうなツラを最大限キリッとさせて奴が放った渾身の決め台詞に対し、『そんな全身ユニクロみてえな恰好した魔王がいるか』とうっかりバッチリツッコミを入れてしまった結果、魔王陛下はすっかりしょげてしまわれた...
宮間 怜一
2024年12月11日
回想 第n-1試行
ミスカはあたしが創った登場人物の中では一番年上で、物静かで、いつもあたしや他の仲間の話を聞くばかりで自分の話は滅多にしない人だった。今までの試行(ループ)の中でももめたりぶつかり合ったことがほとんどなく、言ってしまえば一番友達として浅く、よく知らない、そんな人だった。...
宮間 怜一
2024年12月1日
自分を殺そうとした君に
あたしの旅の目的は、『自分』を倒すこと。 『今まで散々試したじゃん』 『首を絞めようが、凶器を振るおうが、君は僕を殺せない』 『今更そんな何の変哲もないナイフで、僕をどうする気?』 『僕のことが、殺したいほど憎いのは知ってるよ。でもさあ、どうやって倒すの?...
宮間 怜一
2024年5月8日
うちの子短歌もどき
Blueskyに掲載したもの まとめ 不定期更新予定 ■飛鳥 ループする世界でまだ会ったばかりのはずのあたしと寝られる貴方 (→琳) 恋バナの好きな親友(あなた)が可愛くて 恋なんてしている暇はない! (→ミカ) いま倒した魔物を食えるか訊くな 今夜悪夢に出たらどうする (→グレイ) さよならを言うための旅だったのに なんでそんなすぐ会いに来るの ■琳 チョコレート色の目、髪はココア色 彼女はきっと甘い味がする (→飛鳥) 「ありがとう、一番じゃないけど好きよ」なんて言っても 許してくれる? (→見透) 本日は自己主張の少ない君が「海行きたい」と言った記念日 (→見透) ■グレイ なに食ってそんなにデカくなったのか訊いたら「エビ?」と言われた。食うか (→琳) 共依存対策で距離を取ろうとしたのに自ら会いに行くなよ (→夕葉) ■ミカ 「可愛くねえ」なんて言うから「あらイヤだ、見る目のない男」と返すのよ (→グレイ) ■蓮 雨の音で目を覚ますと君がいない 癖毛と戦っていたらしい (→鈴李) ■鈴李 可愛い子 ずっと年下に見えるでしょう? 化粧はこの
宮間 怜一
2024年4月26日
クベース 飛鳥-4
船に乗るなんて、家族で湖のボートに乗ったとき以来だと思う。 と言っても、それは本当に家族単位でしか乗れない小さいもので、こういった何十人も乗れる客船とは全くの別物なのだけど。 「この船で、向こう岸の街まで?」 リンを見る。旅にふさわしい動きやすそうな服装に、昨日貰ったア...
宮間 怜一
2023年3月5日
クベース 有羽-2
「天峰ってあの天峰? 元同じクラスで、ギャルでもオタクでもなく、特筆することの特にない、どこにでもいるようなあの天峰?」 「うん、その天峰飛鳥ちゃん」 天峰飛鳥という人間に対する印象は、いま語った通りだ。普通オブ普通。夢の中だなんだと言っていたが、こんなファンタジー超常現...
宮間 怜一
2023年3月5日
キャラクター別 記事一覧
・ 天峰飛鳥 ・ 雲井有羽 ・ シュロ・マリアン ・ リン・アル・ウィステリア ・ 楓谷見透 ・ グレイ ・ ミカ・ライティス ・ 姫宮芽留 ・ 雪名夕葉 ・ レン・アル・ウィステリア ・ 日下鈴李 ・ クラン・ラオ・フーシェ ・ リラック・ミラネス...
宮間 怜一
2023年3月5日
クベース 飛鳥-3
翌日。春間近の晴れ空は色が薄い。 ここの通りには服飾品や武器防具の店が並んでいるのだと聞いた。今日は丸一日かけて、あたしの旅支度を手伝ってくれるらしい。 あたしはと言うと、当然と言ってしまうと悪いのだが、とにかくこっちの世界のお金がない。諸々の資金がリンとチェリッシュの...
宮間 怜一
2023年3月5日
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