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クベース 飛鳥-4

  • 2023年3月5日
  • 読了時間: 1分

更新日:1月27日

船に乗るなんて、家族で湖のボートに乗ったとき以来だと思う。

 と言っても、それは本当に家族単位でしか乗れない小さいもので、こういった何十人も乗れる客船とは全くの別物なのだけど。

「この船で、向こう岸の街まで?」

 リンを見る。旅にふさわしい動きやすそうな服装に、昨日貰ったアクセサリーを余すことなく身につけたその姿は、お忍びの旅を始めた高貴な身分の人、といった雰囲気だ。

「うん、そこから東へ進んで、ナバトという小さい町を経由するのがいいと思う」

 次の町の名前はナバト。そこに二人目の仲間がいる。

 あたしが創った夢の世界。あたしが創った旅の仲間(キャラクター)。知ってると言ったら未来予知になってしまうから話せない、あたしの目的。

 それは、あいつを倒すこと。あたしだけでは倒せないあいつを、皆と一緒に。

 あたしは完璧に生きてみせる。誰のことも傷つけずに、ハッピーエンドを迎えてみせる。

 小さい光が目に飛び込んだ。

 星の指輪が朝日を反射している。

 旅の御守り。『何もないように』ではなく、『何かあっても大丈夫でありますように』。

 小さな祈りは、あたしの心を少しだけ軽くした。


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